主従な二人に50の質問

目安として、二章まで読了推奨です。



1 お二人の名前を教えてください。

カイゼル(以下カ)「カイゼル・ジェスティ・ライザードだ」
シオン(以下シ)「水瀬紫苑……いえ、シオン・ミズセです」


2 どちらが主で、どちらが従ですか?

カ「一目瞭然だろうが」
シ「僕が従で、カイゼル様が主君です。疑問の余地なくそうです!」

3 どうしてそうなったんですか?

カ「俺がこいつを拾ったからな」
シ「命を助けていただきましたし、路頭に迷いそうなところを救っていただきましたから……」

4 お二人の年齢、性別、性格を教えてください。

カ「二十七、男だ。性格? 俺を殺したい、と切望するあまりに発狂した輩が無数いるほど人気者で、敵対者だって降伏すれば命を助けてやることが『たまに』あるほど慈悲深く、貧乏人や無能者の遠吠えを笑殺してやるほど寛大な、他に類を見ないほど素晴らしい性格だ。なあ、シオン?」
シ「……………はい、カイゼル様(滂沱と涙) えっと、僕は年齢が十七、性別が男です。性格は……ふ、普通? 少し優柔不断で、どちらかというとおとなしいと思います」


5 お二人の身分差はどれくらいですか?

カ「主と侍従」
シ「それはもう、天と地ほど開いてると思うんですけど。………少なくとも、この世界ではカイゼル様は大貴族の当主で騎士団長ですし」
カ「お前は一応平民だな。まあそれも俺が買った身分だが」


6 二人の出会いは?

カ「俺が野盗を追い詰めた山の中で、こいつがその野盗につかまりそうになっているところを助けた。結果的にな」
シ「………何だか大量虐殺のついでだったような気も……(ぼそり)」
カ「何か言ったか、シオン?(ひややかな微笑)」
シ「………いいえ、何でもありませんっ!!」


7 その時すでに主従でしたか?(生まれながらの姫と騎士等) それとも後から主従関係が成立したのですか?

カ「主従も何も初対面だろうが」
シ「はい、その時初めてカイゼル様にお会いしました」


8 お互いの第一印象はどうでしたか?

カ「色小姓として売り飛ばされてきた小僧か、娼館に売り飛ばされそうになってる女か、と思ったな」
シ「何ていうか、赤い人、だと思いました」
カ「あ? 赤い人だと?」
シ「あ、いえ! カイゼル様が赤いとかそういう意味ではなくて、髪とかマントとか、その…印象が鮮やかな『赤』だったんです! 本当に変な意味では……っ!(必死)」


9 会話する時、従キャラは敬語ですか? それとも対等に話しますか?

シ「敬語です。対等に話すなんてそんな………(青ざめて沈黙)」
カ「俺と対等に話す輩なんか数人……もいないな。皇帝と、自分は偉いと心から信じ込んでやがる帝国宰相くらいのものだろ。いい年したジジィが、権威に媚びへつらってペコペコする様はすさまじく滑稽で心地良いな。は、小物が(嘲笑)」
シ「………(慎ましく沈黙を守る)」


10 お互いのことを何と呼んでいますか?

カ「シオン」
シ「カイゼル様、とお呼びしています」
カ「俺をそうやって呼ぶのはこいつくらいのものだ」
シ「あ、そう言われてみると……(ちょっと幸せな気持ちになったらしい)」


11 こう呼んでほしい、という希望はありますか?

カ「全くないな。何と呼ばれようと、敬称さえついていれば俺は気にしない。寛大だからな」
シ「(敬称強制の時点で寛大ではないのでは、と思いつつ)今のままで充分です」
カ「何だ、その何か言いたげな目は?」
シ「もっ、申し訳ありません!!(急いで目を逸らす)」


12 主キャラと従キャラ、どちらが強いですか?(身体的、あるいは精神的に)

カ「これは答える必要があるのか?」
シ「………カイゼル様は最強のお方です」


13 お二人はどれくらい親密ですか?(身分差故に距離を置いた関係、友人関係、心酔等)

シ「親密だなんてそんな! 僕は拾っていただいた侍従の身ですから!」
カ「ほぉ、殊勝だな」
シ「当然です!!(断言)」
カ「まあ、こいつは主と友情を育むような器用な豪胆さは皆無だろ。親密とは言い難い、か?(楽しげに微笑)」


14 主キャラは他にも多くの従者を持ちますか?

カ「いるいる。むさっくるしい男共からそこそこ見目良いのまで、はっきり言って把握し切れんほどいるな。当然女もだが(笑み)」
シ「カイゼル様は、帝国軍の総称であるエルカベル騎士団の団長ですから」


15 その中で従キャラの位置づけは?

シ「カイゼル様のお傍に仕える侍従です。侍従は他にもたくさんいらっしゃいますが、位置づけは……ど、どうなんでしょう? お傍にいさせていただく時間は長い、と思います」
カ「こいつは頭は悪くない。仕事の効率も中々だ。侍従としては使える方だろう」
シ「本当ですか?(ぱっと顔を輝かせる)」
カ「ああ。あとはもっと堂々としていろ、一々びくつくな」


16 従キャラの役割はどのようなものですか?(護衛、身の回りの世話等)

シ「身の回りのお世話や、着替えの手伝いや、食事の際のごく簡単な給仕(細かい仕事は奴隷がやる)や、仕事の補佐などです。あ、でも、カイゼル様はたいていのことは自分でやってしまわれるので、朝一番にお茶を届けに行ったり、次の日にお召しになるものを見繕っておいたり、書類の整理をしたりするくらいかもしれません」
カ「侍従ってのはそんなもんだ。まあ、最近は一日の予定を組ませたり、外から来た書状の管理をさせたりするようになったな」
シ「はい。まだ簡単なことしかできませんが、責任ある仕事を任せていただけるのは嬉しいです(晴れやかな笑み)」


17  これだけはして欲しくない、ということはありますか?

カ「して欲しくない? 何で俺が『依頼形』で頼まなきゃならないんだ?」
シ「特にはありません。というか、僕にそんなことを頼む権限は皆無ですし(遠い目) ………あ、大量虐殺とか、躊躇いなく建造物を破壊したりとか、ひややかに笑ったまま人を殺したりとか、そういうことはあまりしないでいただけたらなぁ、とは思いますが……」


18 逆にして欲しいことは?

カ「だから、させたいことがあれば一言命じればすむ」
シ「……えぇと、もう少し早くお休みになってほしいです」


19 従キャラは、必要とあれば主君以外にも膝をつきますか? また、主キャラはそれを許せますか?

シ「つきません(きっぱり) 僕の忠誠はカイゼル様のものです。……今度から、皇帝との謁見でも一センチくらい浮かせられるように特訓します(大真面目)」
カ「許すか否か、だと? 愚問だな(絶対零度の笑み) シオンはあくまでも俺の侍従で、切り札だ。なぁ、シオン?」
シ「はいっ!!」


20 相手が約束を破ってしまいました。どうしますか?

カ「シオンが、俺との約束を破る?(冷ややかな笑顔)」
シ「………!!(青ざめる) ぜ、絶対に破りません、命をかけて!! ……あ、僕の方はなんとも……というか、カイゼル様は約束を破ったりする方ではありませんし。破ったとしても、それはカイゼル様なりの深慮の結果ですので、僕がどうこういうことではないです」
カ「そういうことだ」

21 主キャラが怪我をしてしまいました。どうしますか?

カ「ありえんな」
シ「すさまじくありえない仮定なような気がするんですが。とりあえず、びっくりします」
カ「おい」
シ「あ、もちろん急いでセスティアル様たちを呼びに行きます!! カイゼル様がお怪我をなさるなんて、シェラルフィールドが滅ぶのと同じくらい大変なことですから!!」
カ「(実に微妙な目でシオンを見遣る)」


22 従キャラが怪我をしてしまいました。どうしますか?

カ「それは実にありそうな仮定だ。そうだな、まずは怪我の原因を作った輩を誠意を込めて抹殺してやる」
シ「そっ、そんな誠意を込めないで下さい!!」
カ「何だ? 何か文句があるならはっきり言ってみろ」
シ「…………いえ。申し訳ありません」


23 主キャラに無礼を働く者が! その時の従キャラの反応は?(抜刀する、丁寧に咎める等)

シ「僕がでしゃばった真似をした場合、さらに事態が悪化してしまうことも考えられますので、相手の身分にもよりますが。可能なら咎めますし、無理でも顔を覚えておきます。カイゼル様に無礼を働くのは、たいていが箸にも棒にもかからない小物の人ばかりですし。いずれ必ず失脚すると思いますので、その時のために(真剣な表情で)」
カ「その前に、俺がそんなヤツに生存権を認めると思うか?」


24 また、それを見た主キャラはどうしますか?(止めに入る、黙ってみている等)

カ「何でとめる必要がある? だいたい、シオンが何か言う前にセスが絶対零度の微笑と共に慇懃無礼な攻撃で殺してるだろうよ。どのみち、俺はそんな馬鹿をのさばらせておくつもりはない。」
シ「………セ、セスティアル様が? (幻想が崩れたらしい)」
カ「まあ、俺に無礼を働くような馬鹿がいた場合、お前が怒るのも当然のことだがな」
シ「はい、もちろんです」

25 普段どれくらい一緒にいますか?

カ「仕事をさせる場合はかなりの率で傍に置いてるな」
シ「侍従の身ですから」


26 今日は休日です。一緒に過ごしますか? それとも別々に過ごしますか?

カ「場合による。こいつを連れてどこかに行く場合もあれば、同じ屋敷にいてもまったく別の場所で過ごすこともある」
シ「カイゼル様はご多忙ですし、そのすべてについて行くわけでもないんです。そもそもカイゼル様は休日があまりないようですし」
カ「まあ、たいていの場合は仕事をしている俺を手伝うか、茶だの菓子だのを運んでくるか、だな」
シ「はい。あと、お食事の時間をお知らせしたりもします」


27 一緒に居ると安らぎますか? それとも緊張しますか?

カ「安らぐかどうかは別として、俺が何でこいつ相手に緊張しなきゃならない? 強いて言うなら、こいつといると面白い」
シ「…………かなり緊張します(ぼそり)」
カ「何だ、シオン?」
シ「いいえ! 何でもありません!! ……でも、視界にカイゼル様の姿があると、こう、何だか安心したりもします」
カ「当然だな」


28 相手がいないと日常生活に支障をきたしますか?

カ「どうだか。まあ、こいつは良く役に立つからな。多少不自由は感じるだろうよ」
シ「目の前にいらっしゃらない、という意味でしたら………どうでしょう?(困惑) でも、カイゼル様がいらっしゃらないと路頭に迷ってしまいます。僕は忠誠を誓った身ですから、カイゼル様がいらっしゃらない、という仮定そのものが無意味な気がしますし」


29 喧嘩はしますか?

シ「まさか!!」
カ「シオンに喧嘩ができるだけの根性があると思うか?」


30 その主な原因は何ですか?

シ「ですから………っ」
カ「喧嘩じゃないが、こいつでもたまに口ごたえすることもある」
シ「そっ、それはカイゼル様があまりにも敵をお作りになるからです!」
カ「俺が敵を作っているわけじゃない。相手が勝手に敵に成り下がるんだよ」


31 謝るのはどちらからですか?

シ「僕です」
カ「当然だな」


32 また、謝られたらすぐに許しますか?

カ「気が向いたらな」
シ「………許していただけるまで、ひたすら謝ります」

33 場合によっては、従キャラは主キャラの命令に背くことも厭いませんか?

シ「そんな状況に陥ったことはないです。でも、そうですね。ただ命令に従っているだけの無能者は、カイゼル様はお嫌いでしょうし………わかりません(しゅん) 基本的には背きませんし、背きたいとも思いませんが」
カ「俺が間違った命令を出す何てことはありえんがな」


34 主キャラは、命令には絶対服従して欲しいですか? 逆らわれても許せますか?

カ「わけもなく反抗的な馬鹿はウザったい。だが服従しているだけの家畜もいらん」
シ「…………が、頑張ります(真剣)」

35 お互いの間に「命令」は多いですか?

カ「ほぼ命令だ」
シ「カイゼル様が優しく依頼なさったりしたら………(想像して青ざめる)」


36 主キャラに質問です。従キャラのことをどう思いますか?

カ「小動物みたいなヤツだと思うな。だが退屈だけはさせない、俺の切り札だ(不敵な笑み)」

37 従キャラの忠誠の度合いはどれくらいだと思いますか?

カ「かなりのものじゃないか? 今まで誰にも仕えたことがないにしては上出来だ」

38 その忠誠に満足していますか?

カ「まあな」

39 従キャラに命令するのは普通ですか? それともなるべく命令はしたくないと思いますか?

カ「当然だろうが。主である俺がシオンに命令するのは自然の摂理だ」

40 従キャラが、自分以外に忠誠を誓うことはあると思いますか?

カ「ない(きっぱり) そんなことがあったらしっかりと殺してやる」

41 従キャラに質問です。主キャラのことをどう思いますか?

シ「………とてもお強くて、大胆不敵なのに策謀もお得意で、豪胆で放胆で、敵を作るのがとてもお上手なのに不思議と部下を心酔させてしまう、ものすごい方だと思います。歴史上の偉人たちを思い起こさせるような、何て言うか……王者の風格がおありです。少しだけ怖いですけど(こっそり) あっ、でも、ちゃんとお優しいところもあって、女性にも男性にも人気があって、魔力も高く、剣術の腕前も惚れ惚れするほどで、何より陣頭に立って大軍を指揮する姿は闘神の名にふさわしく……(以下、拳をにぎりしめて延々と続く)」

42 主キャラが、自分のことを気にかけてくれている度合いはどれくらいだと思いますか?

シ「えっ………えぇ!? どうなんでしょう………(途方にくれる) 少しは気にかけて下さっているのかな、とか何とか、思ってみたり……」

43 その状態に満足していますか?

シ「はい(笑顔)」

44 主キャラに命令されるのは普通ですか? 命令されるのは嫌ですか? それとも当然だと思いますか?

シ「当然だと思います。カイゼル様は大貴族の当主であり、騎士団長であり、僕の主ですから。嫌だ何て思うのは恩知らずでしょう?(影のない微笑) 仕える者として、主君の命令に従うのは当然のことであり、喜びだと思います」

45 主キャラ以外に忠誠を誓う、ということは未来永劫有り得ませんか?

シ「ありえません。それくらいなら死にます! カイゼル様だけが、僕の主君です」

46 お互いに、相手を理想の主君(あるいあ上司)、理想の従者(あるいは臣下、部下)だと思いますか?

カ「度し難い部下ではないことは確かだな」
シ「理想です。…………ちょっと、本当にちょっとだけ、緊張感が漂ったりもしますが」
カ「何だ、シオン? 何か言ったか?」
シ「…………っ!(亜音速で目を伏せる)」

47 従キャラが主キャラに忠誠を誓った際、特別な宣誓や言葉はありましたか? 差し障りがなければ教えて下さい。

カ「あったな(ちらりと横目で見遣って笑う)」
シ「あ、それは………ネタバレになってしまうので秘密です(逃げ)」


48 自分たちが「主従だ」と感じるのはどんな時ですか?

カ「常に、だ」
シ「カイゼル様に対して膝をついた時や、カイゼル様の命令に対して違和感を感じなくなっている自分に気づいた時、です」


49 逆に「主従っぽくない」と感じる時は?

カ「ないだろう」
シ「ない、と思います。僕はあくまでカイゼル様の侍従、と思ってお仕えしていますから」


50 お疲れ様でした。最後に一言どうぞ。

カ「俺が目的を達成するまではキリキリ働けよ、シオン」
シ「はい、身命を賭して(大分染まっている)」





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