ファンタジー小説における設定フェチさんに百の質問


  この質問はこちらからお借りしました


 
まずは基本的な質問から。

 1.お名前をどうぞ。サイトを運営しておられる方は、よければサイト名も。

 文月揚羽(ふづきあげは)です。サイト名はブルーデージー(Blue Daisy)。青い雛菊、という意味です!

 2.あなたの創作暦は何年ですか?

 えっと、まだ三年くらいじゃないでしょうか? ちゃんと書き始めたのはもっとあとで、そう考えるとまだ二年とか。初心者です(汗)

 3.長編派、短編派?


 
長編派です。それはもう、完膚なきまでに! 短編なんて書けません!! むしろ書いたことがないです(威張るな)

 
4.現在手がけている小説の中で、もっとも力を入れている作品を教えてください。

 覇者の王冠です。というかそれしか稼動してないような(汗)


 
5.その物語を設定してゆく上でのコンセプトは?

 国としての仕組みをしっかりと!!



 世界観設定の質問に入ります。4.の質問で答えた作品について教えてください。


 6.物語の舞台となるのはどんな世界ですか。また、これはちょっと他にないだろう、と自負している世界設定は?

 舞台は地球世界とは異なる異世界、シェラルフィールドです。餓(かつ)えた美しき荒野、と言う意味ですが、緑に溢れ、多くの湖沼や河川を有し、壮大な山麓を連ねる綺麗な世界です。
 自負している設定は特にないような………一応、シェラルフィールドに住む者は、すべて多かれ少なかれ魔力を持っている、というのは凝ったかなぁと思っています。まったく魔力を持たない人は絶対に存在せず、職業的な魔術師と一般人の差は、それを上手く引き出して扱う技術と、もともと持っている魔力の絶対量の差でしかありません。………全員が魔力を持っていて、持っていない方が異常、という設定はあまり見ないような気がしなくもないんですが、どうでしょう?(汗)


 7.太陽や月、星などの天体の位置づけを教えてください。それらは、地球と同じく「惑星」ですか。

 太陽や月、星などは、地球と同じく「惑星」です。ですがそれは惑星としては捉えられていません。惑星、恒星、衛星、という概念が存在しないので。太陽は太陽、月は月です。ですが星には一つ一つ名前がついています。

 8.その世界に存在する、文化を持った種族を教えてください(例:人間・エルフ・ドワーフなど)。その中で女性の立場はどうなっていますか?


 
人間しか存在しないです。女性の位置づけは決して高くはなく、典型的な男尊女卑社会です。ですが思いっきり虐げられているわけでもありません。女性の役者や楽士、舞い手などは、芸術の世界では花形としてもてはやされていますし、女軍人もいないわけではないのです。

 9.上記の種族内で、あなたが一番気に入っている種族(人間のみ、の場合人種でも可)は? 種族の設定を熱烈に語ってください。


 
人間だけです。混血がかなり進んでいるため、種族という区分のほとんど役に立ちません。

 
10.一番数が多い種族は? 具体的に数を挙げると?

 
人間で、大体四十億人はいますね。それでも地球よりは少なめですが。

 11.では、反対に一番数が少ない種族は? 具体的に数を挙げると?


 
人間しかいないので、少ない種族はないです〜。

 12.ケモノの中でお気に入りの種族があったら熱烈に語ってください。その種族の世界的な位置づけはどうでしょう(害獣、人類の敵、人類の友など)?


 
ケモノは獣でしかないので、特には。普通の獣の中でいいのなら、やはり獅子とかが好きです。獅子は、シェラルフィールドのエルカベル帝国では「強き者」と見なされていて、武力の象徴でもあります。

 13.ヒト・ケモノ合わせた中での最強種族と最弱種族を教えてください。

 最強も最弱も人間でしょうね(笑)

 14.その世界に大陸はいくつあり、国はいくつありますか? よければ具体的に教えてください。


 
大陸は二つ、ですが国はエルカベル帝国一つだけです。大陸は、帝都や主要な都市の集まっている中央大陸、そしてそれよりやや小さめな外縁大陸です。外縁大陸は、半円を描くような形で中央大陸を囲んでいることからその名がつきました。

 15.特色のある国を幾つか教えてください。国の枠組みは強固ですか?

 一つしかないので、エルカベル帝国で(笑)
 国の仕組みはなかり強固です。
 まずは一番上に神聖不可侵の皇帝がいて、あとは皇妃、後宮におさめられた「夫人」の称号を持つ妾たち、皇太子、皇太子として冊立されていない「大公」と呼ばれる皇子たち、皇女がいます。この辺が皇宮に住んでいる「皇族」ですね。
 臣下としては宰相が一応トップにいます。その下にいくつもの「省」があって、この長官たちがいわゆる高官たちです。省は、法令と記録の管理を司る典令省、軍事と政の折衝役である軍務省、裁判の責任者である司法省、道路(石による舗装程度)の整備や物資の運搬を司る運輸省、宰相の補佐として財政の管理を任される財務省、皇帝の補助役として国政にたずさわる国務省などが主なものです。
 他にも、君主直属の諮問機関(つまり相談役)である枢密院があり、枢密院長は宰相に次ぐほどの権威を持っています。
 あとは、軍事的な特色として、軍務長官と同じだけの権限を有する騎士団長が存在します。軍務長官が政務的な役割をこなすとすれば、騎士団長は実践指揮官であり、実際に軍そのものを統括する存在だと言えるのです。

 ………こんなもんです。長々と説明してしまってすみません〜(泣)


 
16.主にそれらの国を治めているのはどんな種族ですか。ちなみにその王権は強固ですか? 種族内に奴隷制度はありますか?

 治めているのも暮らしているのも人間です。王権はすさまじく強固ですよ! 皇帝は絶対的な存在なので。奴隷制度は普通に存在しています。

 17.その世界の陸地面積はどのくらいですか?

 
地球上の陸地面積と大体同じか、それよりやや広いくらいでしょうか。

 18.では、その世界における海の広さは?

 陸地面積の十倍から十五倍、ということになっています。曖昧なのは誰も測ったことがないからです(笑)

 19.ちょっと細かいですが、地殻変動は(つまり地震や火山の有無)?


 
地域によっては地震があります。ですがプレートのずれによって起こるものではなく、世界に満ちた魔力の関係で起こるものです。火山、というものはありません。炎の魔力に満ちた山はありますが、別に噴火することもないですし。

 20.一年は何ヶ月の何日ですか。


 地球と同じ、十二ヶ月三百六十五日です。今の太陽暦というより太陰暦に近く、閏日の代わりに特別な祝日をもうけてずれを修正しています。


 21.季節(四季)はありますか。

 あります! これも地域によって違いますが、帝都エリダのある場所は比較的四季がはっきりしています。ですが日本のように温度差は激しくはないですね。暑すぎず寒すぎない、過ごしやすい場所です。

 22.では、大陸や国ごとの、年間を通しての季節や温度の区分を教えてください。


 
中央大陸でも、帝都付近では春や秋が長く、夏と冬は一月から二月程度です。温度は最高でも三十度くらい、最低でもマイナスにいくことはありません。外縁大陸はもっと高温多湿で、冬も寒く、環境的には厳しいものがあります。

 造物主についてお尋ねします。

 23.その世界に、世界や生命を創造した神様はいますか? いるとしたら、単一神ですか、複数神ですか? 複数神だとしたら、大体何人くらい?

 神様はいません。創世神話に出てくるのは神ではなく、四人の『王』たちなので。

 
24.いると答えた方、その世界を創った一番偉大な神様の名前とその詳しい設定を教えてください(可能なかぎり)。

 いないです〜。ですが、ほとんど神と同じ扱いをされている『王』の中でも、『レイリ』という名は特別なものと考えられています。詳しいことは一切伝わっていませんが、その名を持つ存在は祈りと誓いと信仰の対象なのです。

 
25.ついでに他の神様の名前も羅列してみましょうか(自分がバラしたいところまで)。

 
なし、ということで(笑)

 
26.では、神様(たち)の性格的な特徴をちょっと教えてください。私たちの世界の神話に例えると、どこの地域のものと似ていると思いますか?

 
なし。

 
27.その世界の住人たちは、神様の存在を知っていますか? また、神様と住人たちがコミュニケーションを取ることはありますか?

 
なし。

 28.ちなみにその世界における宗教って(有名無実、はっきりした恩寵や恵みを伴うもの、など)? 輪廻転生は宗教ですか?

 『王』を祀る宗教はありますし、神殿や教会も存在します。どちらかと言えば儀式的、慣習的な色彩が濃いですね。輪廻転生は宗教ではなく、ごく普通に信じられている現象です。死した魂は魔力の光となって世界に還り、そこから新しい命となって生まれ出でる、と考えられています。

 次に、生活や文化に関する設定をお尋ねします。

 29.私たちの世界で言う「西暦」に類するものはありますか。あるとしたら、現在で何年目ですか。

 
「皇歴」というものがあります。世界に初めての帝国が築かれた時から数えて、現在は皇歴8777年です。帝国は五百年から七百年の単位で変わっていますが、その度に暦が変更される、ということはありません。変えてしまおうとした皇帝もいたようですが、色々と面倒があるために断念しています。

 30.一週間という区分は存在しますか。また、休日は決まっていますか。

 一週間という区分はありません。ですが一月に四回、翠玉、青玉、紅玉、黄玉の日、と呼ばれる休日があります。七日間に一度ですが、一月は二十九日から三十日なので割り切れません(笑) 一ヶ月の最初の一日から数え始めるので、最後の辺りは次の休日まで九日間から十日間になったりましす。

 31.年末年始は特別な日ですか?

 特別な日です! 年末祭と新年大祭という祭りが、七日間ぶっ通しで行われたりします。クリスマスという概念はないので、これが一番の祝日ですね。

 32.他にも暦の上で特別な日があったら教えてください。

 春の観花(かんか)、夏の星舞(せいぶ)、秋の観月(かんげつ)、冬の雪歌(せっか)などが、暦の上で定められた特別な日です。この日もお祭りがあります。

 
33.その世界の文化レベルを、私たちの世界の時代に例えると?

 
中世、って感じですね、多分。中世の英国くらいが一番近いです。

 
34.その世界としてはもっとも進んでいる、と言える文明の利器を教えてください(ランプ、火薬、蒸気機関など)。

 
魔力が普通に存在している世界のなので、純粋な機械文明はあまり発展していません。ランプは魔力によって燈されていますし。蒸気機関などもないです。火薬も、魔術の方が簡単なので作られてないですね。

 
35.大陸や国によって文化は違いますか? よければ具体的に教えてください。

 
地域によって当然違ってきます。帝都やその付近では、黄金や銀細工、絹織物、染物、宝石の加工などが発展していますし、地方でも民族工芸などが大切に伝えられています。

 36.その世界に存在する言語について教えてください。


 大陸共通語と古語があります。古語は、いわゆる神話の時代に用いられていた神聖なる言葉ですが、現代の共通語の元になっているので、そこまで差はありません。


 37.それらは誰にでも習得可能ですか。例えばあなたがその世界に飛ばされたとして、その言葉を習得してうまく生活していく自信はありますか?


 大陸共通語そのものはそんな難しくはないです。それに、もし私が飛ばされたとしても、ある理由から会話は可能です(笑)


 38.言語について細かい設定がしてあれば存分に語ってください。

 そこまでは細かく設定してないです(汗)

 39.ちなみに、学校や教育はどうなっていますか?

 学校制度はありませんが、神殿や教会で基本的な教育を受けることができます。基本的には徒弟制度です。一般教養というより、その分野の専門知識を師に教わることが多いですね。もちろん、それが許されるのは平民以上の者だけですが。

 40.物の単位にはどんなものがありますか(長さや重さに関するもので)?


 
長さでは「リート(1センチ)」「カイン(100センチ)」「フィーリア(2キロ)」。重さでは「レフス(1グラム)」「リダ(1キログラム)」「クロード(80キログラム)」があります。

 41.名づけ方について教えてください。一定の法則がありますか?

 奴隷は一つだけ、平民から下級貴族、そして家督を継いでいない中流貴族は二つ、中流貴族の当主のみと大貴族は三つ、そして皇族は四つの名を持ちます。
 また、たとえ平民や下級、中流貴族であっても、名前の前に≪称号≫をつけて三つの名を名乗ることが許される場合があります。主なものは、最高位の魔術師数人のみに与えられる「レイター」、最高位の剣士に与えられる「ディライト」、高位神官の証である「サンジェイル」などです。
 大貴族の名では、個人名と家名の間に守護音(しゅごいん)という祝福の名が入ります。これは成人の時に与えられるもので、その人の生涯を守る名だと見なされています。


 42.その中で、特にあなたがこだわった部分は?

 貴族の中でも、二つしか名を持たない場合と三つの名を持つ場合を作ったこと、でしょうか? それから称号を名前に組み込んだこと、とか。………でもあんまり珍しくはない、ですよね?(聞いてみる)

 43.種族によって名前の表記が違う、ということはありますか(例:人間は漢字、エルフはカタカナ、など)?


 
人間しかいないので、そういうことはありません。

 44.っていうか、ネーミング・フェチでもありますか? それとも名前にはいつも苦労しているタイプ?

 はい、ネーミング・フェチです!! 結構神話とか、好きな言葉とかから取ってきてしまいますv

 45.大陸・国ごとの建物・美術品について大まかに教えてください。私たちの世界のものに例えるのも可です。


 
帝都の皇宮は、一言で言うならローマ宮殿のような感じです。建築様式はビクトリア朝の時代に近いかもしれません。それにローマを混ぜたような感じでしょうか?(どんなだ) 地方にいけば、冷涼で涼しい地域では石造り、温暖湿潤な地域では木造、という違いはありますね。
 美術品では宝石などをあしらった黄金細工や装身具、純銀製の食器、象牙の像など、豪奢で華麗なものが多いです。

 
 46.主人公の住居を描写してみてください。

 
シオンはしみじみと嘆息して、これから彼が生活することになるだろう、広大なライザードの屋敷を見渡してみた。
 まず呆れるほど天井が高い。緩やかなアーチを描いたそこには、落ち着いた色彩で神話の一説を表す天井画が展開され、そのアーチを支えるように豪華な細工の円柱が並んでいた。絨毯ではなく、金糸で上品に縁取りされた暗紅色の布を踏んで歩けば、飾り硝子の窓から差し込んでくる光の乱舞が見えるだろう。壮大な扉も、そこから伸びる庭に面した回廊も、華美になりすぎない程度にさりげなく黄金を配して、さながら光に満ちる天上界の宮殿のようだ。
 それでも、シオンに与えられた部屋は優しい木の色と柔らかな白でまとめられ、大きく作られた窓からは生い茂った木々の葉に触ることもできた。やはり天井には神話の光景が広がり、壁には等間隔で繊細装飾のなされた燭台が下げられているが、意外に住みやすい雰囲気を作り出している。クッションのいくつも置かれた長椅子や、金細工で縁取りされた大きな鏡台などにも、シオンはようやく慣れつつあった。
 ただ全速力で馬を飛ばしたとしても、端から端に到達するのに一時間はかかりそうな庭園には唖然とした。門から屋敷の扉まではせいぜい二百メートルといったところだが、それ以外の敷地は森や泉さえ当然のように抱え込んで、広い屋敷を悠然と囲んでいるのだ。迷い込んだら二度と出られないかもしれない、とシオンは至極真面目に思っていた。
 とにかく、信じ難いほど広く立派な屋敷だった。

 …………えっと、一応シオンの家は東京にあるんですが、やっぱり舞台になるカイゼルの屋敷の方がいいかなぁ、と思ったので(笑)


 47.住居の材質は……?


 
石と木、金や銀などの金属、土や煉瓦などです。小さな家なら石と土だけとかですけど。

 48.大陸・国ごとの衣服・装飾品について大まかに教えてください。私たちの世界で、似通ったものはありますか?


 
帝都では気候が安定しているので、麻や絹などの薄手の服が多いです。襟がやや開いたデザインが多く、貴族や裕福な家の者なら、襟元に金糸や銀糸で刺繍を施しています。南の方では、当然もっと薄手で袖のない衣服や、男でも膝丈の服を腰で縛っただけで、下穿きのないものを着たりもしますね(笑) 北の方では毛糸の上衣や、革などを加工した、いわゆるコートのようなものを着ます。
 外縁大陸では中央ほど文化が進んでいないため、服装ももっと簡素で、布を適当に縫製して縛っただけ、というような服が多くなります。
 装飾品は、平民にはあまり出回ってはいませんが、貴族は身に着けることがたしなみです。貴金属や宝石細工の加工業も奨励されているので、装身具の質はかなり良いと言えます。
 ギリシャから古代ローマあたりが近いと思います、多分。


 49.主人公の衣裳を描写してみてください。

 
主人公………シオン? カイゼル?(笑) えっと、じゃあシオンで。
 
 風がふわりと行き過ぎ、シオンのまとった白の長衣の裾を揺らした。
 セスティアルが見繕ってくれたそれは、襟と裾、袖口に銀糸で縁取りのされた極上の絹織物である。袖は手首に添うように絞られているが、裾はゆったりとして膝近くまでを覆っていて、動くたびにさらさらと涼しげな音を立てていた。下穿きは明るい茶色。これもほっそりと長い足を強調するような、上から下まで真っ直ぐに流れるデザインだった。
 シオンが特に恥ずかしくてならないのは、肩にかろうじて届く薄茶色の髪を留めた銀の飾りと、それと揃えた意匠の瀟洒な耳飾りだ。この世界では男が髪飾りをつけたり、装身具で飾り立てたりするのは普通のことなのだが、シオンはこれだけには中々慣れなかった。今も風が吹いた拍子に耳飾りが揺れ、シオンは落ち着かなげに三日月を象ったそれに手を触れた。髪を止めている髪留めも、これと同じ月の文様が掘り込まれているはずである。
 合わせて売ればいくらになるのだろう、と考えると、シオンはますます落ち着かなくなるのだった。


 
50.衣裳や装飾品の材質は?

 
麻、絹、毛、革など。綿の場合もありますね。
 装飾品は金、銀、宝石、象牙、木彫り細工などです。海が帝都から遠いため、真珠は非常に貴重品です。


 51.宝石や貴金属はどのように使われますか?


 主に装飾品として使われます。儀式の際には身に着けることが義務づけられていて、装身具としてだけでなく聖なる宝物としても扱われます。もちろん財産でもありますね、貴重品ですので。

 52.大陸・国ごとの食文化について大まかに教えてください。地域性は反映されていますか?

 食文化………主に小麦の食品が多く食べられています。お米のようなものは一部の地域でしか食べられません。海の近くでは魚介類が、狩猟が盛んな場所では獣肉やその加工品が多いので、その点では地域性は反映されています。

 53.オリジナル(その世界固有)の作物や食品があれば教えてください。


 たくさんあります(笑) 花の形をした青い菜とか、林檎そっくりのラグランという果実とか。


 54.じゃあ、料理方法や調味料は?

 普通に煮たり、焼いたり、炒めたり、蒸したりします。調味料はこちらの世界より多いです。保存料として使っているので。胡椒なども貴重品です。

 
55.ジャガイモは『ジャカルタから来た芋』という意味なので、本来は私たちの世界でしか使えないんですが、それでも敢えて小説内では『ジャガイモ』を貫きますか? 違う名前を使うという方、『ジャガイモ』のあなたの世界での名称を教えてください。

 
芋はたくさんありますが………丸い形の芋は一般的に丸芋、細長いものは長芋、というように総称されてしまいます(大雑把) なので、ジャガイモはシェラルフィールドでは≪丸芋≫なのです。

 
56.主人公の食事シーンを描写してみてください。

 
じゃあ次はカイゼルで。

 カイゼルは傲然たる足運びで食卓の間を歩きながら、並べられた食物の攻略にかかっていた。
 さすが皇宮での立食会だけあって、鎮座した料理は質量ともに豪勢だった。立派な角が飾られた鹿の頭を焼いて、その周囲に色とりどりの野菜を敷きつめてソースをかけたもの。ひき肉を細かくした芋と共にまとめ、それをこんがりと焼いて柑橘系のソースで彩ったもの。目にも鮮やかな野菜たちは透明な硝子皿に溢れ、薄布が敷かれた上には厚切りのふっくらとしたパンが並び、バターやジャムの小瓶が綺麗にその横に控えていた。食後には切り分けられた果実を透明なゼリーに閉じ込めたものや、あっさりとした氷菓子などを楽しむことができる。カイゼルは大貴族の当主としての作法は守ったまま、信じがたいほどの速度でそれを口に運んでいた。
 特にミルクをたっぷり使ってとろりと煮込んだ、鶏肉と玉ねぎと青菜のスープは絶品だ。次はシオンも連れてきてやるか、と寛大なことを考えつつ、カイゼルは唇の端で含み笑いを漏らした。


 57.ちなみに、主食ってどうなってます? 副食は? 各地の農作物や畜産物、水産物の設定ってしてありますか?


 
小麦、芋、豆、魚などが主な主食でしょうか。米は一部の地域でしか食べられていません。
 副食は………乳製品とか? 酪農も、草原地帯などでは普通に行われていますし、乳製品は食材としても使われ、それ自体もよく食べられています。


 58.ってことは、その世界の主な職業は農民や遊牧民、漁民ですか?


 
主な職業は農民です。遊牧民、漁民もいますが、帝都の近くにはいませんね。

 
59.では、その世界におけるポピュラーな職業とその職業に従事する者のパーセンテージを教えてください(貴賎を問わず)。

 
農民が多くて40%くらい、商人が10%、遊牧民、漁民が5%ずつ、芸術や工芸にたずさわっているのが15%、軍に関わる者が多くて1%近く、皇宮に仕えるのが0.3%、あとは奴隷階級です。多分(笑)
 農民が多いですね。で、奴隷階級が25%弱もいます。ですが、奴隷階級はちゃんと数えられているわけではないので、微妙です(汗)


 60.その世界での花形職業って? その職業のお給料って月にどのくらい?


 
やはりエルカベル騎士団に所属する騎士たちです。騎士団と一言で言っても、それは帝国軍の総称なので様々な部隊がありますが、特に騎士団長直属の十三の部隊は花形です。第一位階の騎士、≪統率者≫と呼ばれる騎士たちに率いられた、帝国最強の名も高い部隊です。
 給料は高給取りです(笑) 月に、一般的な家庭が三月は暮らせるようなシェキア金貨をもらってます。


 61.貨幣制度は整っていますか? 単位と日本円に換算した額を具体的に教えてください。

 
 
整ってますよ。
 結構細かくて、シェキア金貨(三十万円くらい)、レシア金貨(十万くらい)、シード銀貨(一万くらい)、セライン銀貨五千円くらい)、カルス銅貨(五百円くらい)、アルク銅貨(十円くらい)、とそれぞれ二種類ずつあります。
 アルク銅貨一枚で安いパンが一つ買えますね。平民は銅貨、貴族なら銀貨や金貨を一般的に使います。


 
62.物を売る店にはどんなものがありますか。私たちの世界のように、何ても気軽に手に入る世界ですか。

 商業も発達しているので、お店はいっぱいあります。
 安い旅籠から高級な宿泊所、食品店、雑貨、惣菜などのお店、帝都になら書店さえあります。といっても、印刷術が発明されていないので、手で書かれたものを一つ一つ閉じたものが売られています。高いんですね、つまり(笑)
 他はまあ、お金さえあれば気軽に物が手に入る世界です。


 
63.物価はどうでしょう。高いですか、安いですか。

 
そんなに高くないです。少なくとも日本よりずっと安いですよ。
 アルク銅貨でパンが一つ買え、カルス銅貨でかなり上等なご飯が食べられ、セライン銀貨でまあまあの宿で一泊できます。


 64.ちなみに、四人家族が一ヶ月過ごすのに、どのくらいのお金が必要ですか?

 レシア金貨一枚(十万円)で充分です。貴族ならシェキア金貨をぱーっと使ってしまいますけど。

 
65.貧富の差はありますか? 具体的に言うとどんな感じ?

 
もちろんあります。階級社会なので。奴隷階級が、一月にカルス銅貨二、三枚しか稼げないのに大して、第三位階以上の騎士たちや皇宮仕官者、荘園を持つ貴族たちなどは普通にシェキア金貨を使ってたりします。

 次に、争いごとやそれに付随する技術についてお尋ねします。

 66.戦争はよく起こりますか? 大規模・小規模ともにお答えください。

 
戦争は、大体五百年から七百年の間に一度、王朝が交代する時に起こります。それ以外では『外敵』が存在しないので、理屈上戦争は起こりません。ですが、全人類を一つの国家が治めるとなると、どうしても地方や外縁大陸の方には目が届かなくなるため、反乱や一揆などは年中行事のように起こっています。

 67.その戦争、内容的に言うと、私たちの世界におけるどの時代のものと似ていますか。また、戦略や陣形、罠などは発達していますか。


 
中世くらいですね。ボタン戦争の現代に比べれば、戦略、戦術、陣形などはかなり発達しています。歩兵、弓箭兵、槍兵、騎兵などの区分はありますが、その武器はすべて魔力を宿したものです。
 罠も当然あります。といっても、落とし穴などは野営中に仕掛けるくらいで、戦闘中に用いられる罠は、どちらかというと相手を騙して縦深陣の中に引きずり込んだり、相手にとって不利な渓谷などに誘い込んだりする、戦術的な罠が多いです。


 
68.戦争に使われる主な武器はなんですか?

 
剣、弓、槍、槌矛(いわゆるメイス)、戦斧、そして魔術です。魔術は広範囲を攻撃するものが多いため、乱戦になるとどうしても制限されてしまいますが、高位の魔術師ならば魔力を武器をして固定し、それによって戦うこともできます。
 あと戦車もあります。馬に引かせて、兵士が五人から六人乗り、一人が弓を持ち、二人から三人が槍を並べて、残りが馬を御すものです。全体を見ていられるので死角が少なく、またその重量そのものが武器になるので、かなり重用されていますね。


 
69.その世界で一番ハイカラ(笑)な武器って?

 
ハイカラ……(笑) えっと、一般的なのは魔術ですが、武器に限定するなら剣だと思います。魔力の強弱が絶対視される世界で、最高位の剣士にも敬意を払って≪ディライト≫の称号を贈っていますし。

 
70.武器を使った戦闘シーンを描写してみてください。

 
カイゼルは片手で黒馬の手綱を取りながら、長槍を持った腕をひらめかせた。
 ギィン…という重い痺れと共に敵兵の槍が宙に舞い、カイゼルの繰り出した穂先が相手の頚部を正確に突き通した。ほとんど突き飛ばされるようにして敵兵の体が浮き、愛馬の背から転がり落ちる。その際に獲物を奪われて体勢を崩すような愚は犯さず、カイゼルはさっさと槍の柄を手放していた。
 間髪いれずに腰の剣を抜き放ち、襲い掛かってきた別の槍を切り飛ばした。魔力によって強化された長剣は、まるで薄絹を切り裂くような手ごたえしか感じさせずに、丈夫な金属を両断してのけてしまう。そのまま柄頭で相手の兜を殴り飛ばすと、決して小柄ではない騎士は軽々と吹き飛んで落馬してしまった。
 武器を有効に使うことに関して、戦場でカイゼルに匹敵する者は誰一人いないのだ。それは過信ではなく、純然たる事実であった。


 
71.乗り物にはどんなものがあるんでしょう?

 
馬、象、砂漠地帯ではラクダなどです。一般的なのは馬ですが。特に、ラクダは馬と比べて従順さに問題があったりするので、扱いが難しいのです。

 
72.それ、高くないですか?

 
高いですよ(笑) 馬は財産ですし。

 
73.魔法・魔術の類いは使えますか?

 
全人類が使える変な世界です。一般人はせいぜい蝋燭に火を燈したり、コップ半分くらいの水を出したりするのが精一杯ですが、魔術師ともなれば信じられないほどの絶大な力を振るうことができます。

 74.では、それを使った戦闘シーンを描写してみてください。

 長い黒髪を優雅に遊ばせながら、セスティアルは細い指先を宙に滑らせた。
 そこにいくつもの銀色の光が生まれ、弦から放たれた弩のように敵の騎兵に向かって翔けていく。途中で光はさらに分裂し、もはや数える気さえ起こらないような無数の矢となって敵陣に降り注いだ。甲冑をまとった騎士たちだけでなく、それを乗せていた軍馬もろとも貫いて四散させてしまう様は、残酷極まる光景のはずなのにどこか荘厳で、美しかった。
 きらきらと輝く銀色の光をまとって、美貌の魔術師は柔らかな微笑を浮かべてみせた。それは赤子を抱いた聖母のような笑みであるのに、死の鎌を振り下ろす冷酷な死神の笑顔にも似ていた。


 75.その世界における、戦士や傭兵、兵士や騎士、魔法使いなどの位置づけを教えてください。それらは誰もがなれるものですか?

 
傭兵という職業はありません。職業軍人か、徴兵された一般人しかいないので。
 兵士は位階を持たない徴兵された平民、騎士は第十四位階から第一位階まで階級わけされた職業軍人です。魔法使い(魔術師)も騎士のうちに含まれます。特に、高位の魔術師は第三位階から第一位階の騎士に多いですね。第一位階の騎士は十三人のみで、その上にいるのは大将軍である騎士団長と、軍務省の長官である軍務長官だけです。
 魔術師になるためには才能がものを言いますが、剣の腕前だけで第一位階の騎士まで上りつめたかなりの猛者もいます。また徴兵期間を終えても除隊せず、位階を持った騎士の仲間入りを果たす人も皆無ではないので、根性と努力と運次第では騎士にもなれるのではないかと。


 
76.医学・医療技術は発達していますか。具体的に言うとどのくらいのレベルですか(私たちの世界のものに例えるのも可です)?

 
治癒魔術、というものが存在するので、医学、医療技術はそんなに発達していません。ですが治癒魔術も万能ではなく、重傷者を癒すには相当高位の魔術が必要です。さらに、魔術に頼りきりでは自己治癒能力がなくなってしまうので、神殿や教会などでは薬草による治療なども行われています。
 あ、もちろん魔術では病気は癒せません。なので、病気の治癒を目的とした医学の方が発展しています。


 77.医師の位置づけを教えてください。尊ばれるものですか、それともあまり頼れる存在ではありませんか。

 医師は聖職者か魔術師です。特に高位の魔術も使いこなせる魔術師は、それこそ神のように尊ばれ、崇められる存在です。地方に行けば行くほどその傾向は強まります。

 
78.じゃあ、薬学や看護学はどうでしょう?

 薬学は聖職者が学びます。まあまあ発達しているのではないでしょうか、多分。

 
79.ところで、お医者さんにかかるとどのくらいのお金がかかります? 薬草で済ませた方が確実で安い、なんてことはないですよね?

 
神殿や教会でささやかな治療を受ける分には、カルス銅貨一、二枚ですむ場合もあります。ですが時間のかかる病気治療や、かなり深い怪我の治癒などは、シード銀貨や金貨が必要になったりしていしまいます。奴隷階級などはその点でも虐げられていますね。

 次に、登場人物の設定についてお尋ねします。

 80.登場人物の設定で特にこだわるのはどこですか? 具体的にキャラ名を挙げて教えてください。

 容姿と名前です。シオンはハーフで、しかもイギリス人の母親だけでなく父も欧米人の血を引いているため、劣性遺伝であるはずの碧の目を持っています。黒髪黒目の日本人でも良かったんですけど、何となく捻りが欲しかったので。あとシオンという名前は、漢字でもカタカナでも違和感のない名前、ということでつけました。ちなみに紫苑は花の名前で、花言葉は「追憶、追想、あなたを忘れません」です(笑)
 カイゼルはとにかく派手に! と思って赤い髪に青い目になりました。カイゼルという名前はそのまんま、ドイツ語で『皇帝』という意味です。偉そうですよね?(聞いてみる)


 81.主人公はこうでなくては! という信念はありますか? 具体的にキャラ名を挙げて言うと?

 絶対に譲れない何かを持っていて欲しいです。シオンはカイゼルに仕える、と決めた時から絶対に揺るがない忠誠心を持ち始めますし(笑)、カイゼルは自分が決めたこと、自分が望んだこと以外には決して左右されません。独りよがりではなく、自分の決定に自分で責任を果たして生きていくような、そういうところがないと嫌です!
 …………書けているかどうかは別ですけれども(汗)

 82.美形好き? それとも一般人好き?


 
び、美形ばっかり…………っ(死)

 
83.もちろん、その逆も書かなくては、と思う。

 
思ってます。思ってはいるんですけど………げはっ(吐血)

 84.キャラクターにはモデルがいることが多い。

 
多いです。っていうか私の書く主人公は、たいていとあるオリキャラがモデルになっているという、微妙極まるものですし。

 85.イラストによるキャラクターデザインは欠かせない。


 欠かせません! ですが時間がないため、頭の中ではできているのに中々描けなかったりしますね。


 86.ちなみに、今一番のお気に入りキャラって?

 …………えっ!? ええと、誰でしょう?(困) まあ、全部好き、ということで(逃) 好き勝手できるので、カイゼルは書いててすごく楽しいですけど。

 87.人物のリアリティを出すために気をつけていることは?


 
たとえばその人物がものすごい力を持っている場合、年齢とか、それを裏付ける設定(修行、育ってきた環境、生まれの特異さ)とかが、納得できるものになるように気をつけているつもりです。どう頑張っても、年齢や性別による筋力の限界とかあるじゃないですか。そういう場合は「人間じゃない」という設定を持ってくるとか、魔力を持っているから身体能力も上がっている、ということにするとか(笑)

 
88.ずばり、あなたにとって登場人物たちは?

 我が子とか…………ぶはっ(吹き出し) えっと、実もふたもなく言えば妄想の発露というか。創作意欲という名の趣味の結晶というか。

 では、最後に設定に対するあなたのこだわりについてお尋ねします。

 89.設定していて一番楽しいのはどんな部分ですか?

 
名前と性格、そのあとに容姿ですね。

 
90.反対に、一番苦手なのはどんな部分ですか?

 
えっと、何でしょう? あ、私はまだ親の脛をかじってる学生の身なので、登場人物たちの生活費とか、物価の相場とか、現実的なところが自信ないです(汗)

 91.何か物語を創るとして、まず初めに始めるのは何の設定?

 
物語全体(異世界召喚とか、戦闘ものとか、友情ものとか)のイメージと、それぞれの登場人物の立場(将軍とか、高校生とか、魔術師とか)が真っ先に決まります。そのあと性格、名前、容姿ですね。

 92.どの物語でもこの部分の詳細な設定は欠かせない! というものは?


 世界設定と、登場人物の身分や立場でしょうか。容姿とかももちろんですが。


 
93.自分で創っておきながら思わずにやりとした設定があれば教えてください。

 ……………異世界から召喚された高校生が、まったく魔力を持たない『普通』の人間であるが故に、魔術が絶対視される世界にあって切り札となり得る、みたいな設定とかは、まあ凝ったんじゃないかと。ど、どうなんでしょうね?(汗) 何の力も持たない高校生が、説明もなく世界の救世主になる、というような設定にはしたくなかったので、色々と足掻いたつもりなんですが………


 
94.詳しい設定は物語を重厚にするうえで非常に大事なものですよね?

 はい、大切だと思います!! 気がつけば設定ばかり増えていって、話がどんどん長く…………(涙)


 95.……しかし、たまに設定斃れになりそうな自分を感じる。

 はぅわっ!!(爆死) …………すみません、読みづらくてごめんなさいっ!

 
96.設定とネタばかりが溜まっていく自分に恐ろしさを感じる。

 恐ろしいです。誰か私に突発的なネタを防ぐ手立てを教えて下さい(切実)

 
97.でも、やはり創作はやめられないし、設定は楽しくて仕方がない。

 
楽しくって仕方がないです!! やめたらストレスが溜まって死にます。

 
98.っていうか、連載している小説がどんどん溜まっていってるのに、今現在も違うネタの設定をしてたりとか、しませんよね?

 ぎゃはっ!!(吐血) ごめんなさい、見逃して下さい!!

 99.毒喰らわば皿まで。そのネタをちょっとだけ教えてください。


 
中国によく似た異世界の大国『慧(ケイ)』、他国の侵略によってまさに滅びに瀕しているその国で、ほとんど個人の武勇と知略によって軍を支えている雄将と、皇帝の一人娘である美しく強い公主、そしてその二人を守る神仙の美青年のお話とか。
 あと友人との共同ネタで、かつて自ら天界を捨てた堕天使と、それを討伐しにいった美貌の天使のお話が書きたい、などと思ってたり(汗)
 天使は堕天使に捕まってしまって、そこから奇妙な共同生活が始まり、少しずつ友情(?)が芽生えるようなお話です。あ、ちなみにどっちも男ですよ。なので、恋愛ものではありません(笑)


 100.お疲れ様でした。では、ひとことのあと、設定への愛を叫んで締めましょう。

 ここまで読んで下さった方(い、いるのでしょうか?)、ありがとうございました!!
 細かく重厚な設定は大好きです!! …………それをわかりやすく伝えられるよう、頑張りたいと思います。







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